生きれば生きるほど
生きれば生きるほど
血も 痛みも 失望も
濃さを増す
はっきりとした生が
くっきりとした影を地に刻む
しかし
私の血の染み込むこの土こそが
どこまでも つながっているのだ
踏みしめて良いのだ
私が私を振り払う
頼むから静かにしてくれ!
お前のうすっぺらな正当化
慰めなんて 要らない!
おれは裸のいのちでもって
これと向き合いたいのだ!
近寄るんじゃない!
おれの痛みを
奪うんじゃない!!
砂浜で
浜に
砂のお墓があって
ぼくは誰もがいつかは死ぬということに
しずかに想いをめぐらせていた
すると
向こうから子どもがやってきて
はだしで
蹴散らして行った
熱海なのに
砂浜にはたくさんの足跡が
風にふかれ さらさらながれる
さむい 熱海なのに
ぼくは独りをこよなく愛する
夕焼けぞら
誰からの慰めも要らない と
町をでたぼく
山の向こうへ消えてく夕陽は
ただ一切を忘れさせた
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