嘆きと祈り(詩10. 2020年12月)

泣くがいい

 

 

我が魂よ 泣くがいい
涙を流せ

お前は飽き果て
疲れ切っている

一切の慰めより
打ち棄てられて

 

ここにはなにもない
求めるものは
何1つ
ここにはない

だから泣け
泣くがいい

 

かなしみだけが
お前の糧だ

 

 

風に血の滲む

 

 

荒んだ一つの魂が
やつ当たるものとて
この世にはない

すべて空振り
風の風

乾いた皮膚に風が吹き
破れて流れる赤い血に

どこからともなく
吹き 去っていく

 

めぐれ めぐれよ
われらの町に

 

 

 

私にはわかりませんから

 

 

委ねます
あなたにすべて 委ねます

私には 苦しみにみえます
私には 徒労にみえます

 

しかし
私には わからないのです
あなたのなさろうとすることが

あなたの道が あなたの救いが

 

委ねます
私にはわかりませんから

主よ
私を使ってください

 

御国のために

この国でなく

御国のために

 

 

神に祈るしか

 

 

神に祈るしか ないじゃないか

臭い息を押し殺して
「愛しているよ」と言うのだから

「愛しているよ」と言いながら
心はそこに ないのだから

 

私は私を知り
私を憎んでいる

憎むべき私と手をつなぎあい
睦み合っている私を

 

 

 

 

神に祈るしか ないじゃないか

 

私は私を裏切るだろう
それを止めることができないだろう

目の前で起こる裏切りを
ぼくは見ているだけだろう

全部知っている

 

ならば

神に祈るしか
ないじゃないか

 

 

 

祈ってください

 

 

マリアさま 祈ってください
イエスさま 祈ってください

ぼくのために
ぼくのために

祈ってください
泣いてください
嘆いてください

 

どうにもできない
ぼくのために

どうにもならない
ぼくのために

主よ

 

 

神は見棄てることがない

 

 

 

どんな小さな羊をも
神は見棄てることがない

これを信じてよりたのむものは
幸いなるかな

最後の最期まで信じ抜くものは
幸いなるかな

 

そのもののために
神はとこしえの命を
用意していて下さる

 

そのもののために
ただ そのもののために

 

その者は神を
信じたのだから

ただ信じたのだから

 

神は信じうるものを見捨てない
誰ひとり棄ておかない
誰にでも救いへの道がある
死んでもなお 道がある

だから生きよう

私たちすべての 救いの日を
待ちながら

 

すべての涙が

その日 拭い去られる

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ABOUTこの記事をかいた人

20代。早稲田大学を卒業。大学時代に生きることに悩み、哲学書・宗教書・文学書を読み漁った結果、頭だけで考えても仕方ないと悟り、臨済禅の坐禅道場で参禅修行を始める(4年間修行)。 2020年に(カトリック)教会で洗礼を受ける。 路上お悩み相談(コロナ禍によりお休み中)や、SKYPE相談・雑談、コーチング、生きねば研究室など、一対一の本音で対等な関わりを大切に、自分にできることをほそぼそとやっています。