「あ~!あのミーチャが「人間は広すぎる!」って叫ぶシーンってどこだっけ!」(3編3です)
『カラマーゾフの兄弟』は長大で、あの場面がどこにあったかを探すのも一苦労です。
そのため目次と主要なエピソードを見られるようにまとめました。
『カラマーゾフの兄弟』ライフにご活用下さい!(原卓也訳、新潮文庫参照でまとめています)
第一部第1編「ある家族の歴史」目次とエピソード
1,「フョードル・パーヴロウィチ・カラマーゾフ」
最初の妻アデライーダとのエピソード。
2,「遠ざけられた長男」
ミーチャのエピソード。
第一の妻、アデライーダのいとこ、ミウーソフについてはここにある。(見落としがち!)
3,「二度目の結婚と二人の子ども」
二人目の妻ソフィヤとのエピソード。
イワンの子供時代。
4,「三男アリョーシャ」
アリョーシャのエピソード。
アリョーシャに聖像を掲げる、アリョーシャ唯一の母の思い出と、母のお墓を探した話はここ。
アリョーシャの優しい性格。フョードルも癒やされる。
5,「長老」
アリョーシャの現実主義者としての信仰など、アリョーシャがなぜキリスト教への道に近づいたか。
「奇蹟が信仰から生まれる」「僕は不死のために行きたい。中途半端な妥協は受け容れないぞ」
ロシアの長老制度とそれへの民衆の想い。「長老こそは民衆の目に映じた神の真理の守護者」
ゾシマ長老へのアリョーシャの心酔。
アリョーシャのイワンへの戸惑い。
ゾシマ「あの人たちの間で八つ裂きにするように、わたしを放り込んだのは、いったいだれだろうね?」
第1部2編「場違いな会合」目次とエピソード
1,修道院に到着
フョードルとミウーソフ、言い合いをしながら修道院へ
カルガーノフ、マクシーモフ、
2,「年取った道化」
フョードル、席上で一芝居打つ。「それならいっそ、本当に道化を演じてやれ!わたしは羞恥心のゆえに道化になるんです。」
「あなた(ゾシマ)といっしょにやっていけるかどうか、試してたんです。あなたには賞状を差し上げましょう」
ゾシマ長老、優しく諭す。「肝心なのは、おのれに嘘をつかぬことです」
「腹を立てているうちに、それが楽しみになり、大きな満足感となって、しまいには本当の敵意に…」
パイーシイ神父登場。
3,「信者の農婦たち」
ゾシマ、一度席を外し、農婦たちのもとへ。
我が子を亡くした婦人
「『ラケルはわが子らを思って泣き、もはや子らがいないため、慰めを得られない』と同じことで、
母親にはこの地上にそうした限界が設けられているのだよ。慰めを求める必要はない。泣くことだ
泣くたびに息子はお前さんの涙を見て喜び、神様にそれを指さして教えておる」(子の名はアレクセイ)
病床の夫が回復するのが嫌で、自らの手でサヨナラしてしまった婦人「その後悔がお前さんの心の中で薄れさえしなければ、神さまはすべてを赦してくださる神の愛を凌駕するほどの罪が存在しうるとでもいうのかな。死んだ旦那さんから受けた侮辱をすべて赦して、本当に和解しなさい、後悔しているなら、愛せるはずだ。愛せるようになれば、お前さんはもう神のしもべなのだよ。」
他二人ほどの相談有り。
4,「信仰のうすい貴婦人」
ホフラコーワ夫人、リーザ初登場!
リーザ、カテリーナからの手紙をアリョーシャに渡し、必ず来いと約束、必ず行かせるとゾシマ。
「人間は幸福のために作られた」とゾシマ
ホフラコーワ夫人、来世の生活への疑い。空想の中では愛せるのに、実行はできないこと。
「愛に対する愛の報酬を目当てにした労働者と変わらない!」詳しいやり取り、ある医者の男の悩みについては↓この記事を参照のこと。
5,「アーメン、アーメン」
場面は席に戻り、イワンの論文についての議論。
現代の犯罪、罪の反省と教会の役割、国家との関係性についてなどなど。
6,「こんな男がなぜ生きているんだ!」
ドミートリー登場!イワンとゾシマ、直接の唯一のやりとり。
イワン「不死がなければ、善もないのです」
ゾシマ「もしそう信じておられるのなら、あなたはこの上なく幸せか、さもなければ非常に不幸なお人ですの!」
「肯定的なほうに解決されぬとしたら、否定的な方にも決して解決されませぬ。
あなたの心のこういう特質にこそあなたの心の苦しみのすべてがあるのです。
こういう悩みを苦しむことのできる崇高な心を授けたもうた造物主に感謝なさりませ」
長老はイワンに十字を切ろうとしかけたとき、イワンは椅子から立ち、長老に歩み寄って祝福を受け、無言のまま自席へ。
アリョーシャ、このやりとりに怯えに近い表情をみせる。
ドミートリーとフョードル、大喧嘩!フョードルの道化節も炸裂!醜態の極限で、ゾシマ長老がドミートリーにひざまずく。
「赦しておあげなさい!すべてを赦すことです!」ゾシマは客人たちに対し、四方におじぎ。
ドミートリー「ああ!」と叫び、両手で顔を覆って部屋を飛び出す。他の客もそれに続いて出ていく。解散。
7,「出世主義の神学生」
ゾシマ、アリョーシャへ遺言
「お前は向こうでいっそう必要な人間なのだ。向こうには和がないからの。将来もお前のいるべき場所はここではないのだよ。わたしが神さまに召されたら、すぐに修道院を出るのだ。お前はこれからまだ、たくさんの遍歴を重ねねばならぬ。結婚もせねばならぬだろう。
ふたたび戻ってくるまでに、あらゆることに堪えぬかねばなるまい。お前は大きな悲しみを見るだろうが、その悲しみの中で幸せになれるだろう。悲しみの内に幸せを求めよ。これが遺言だ。」
ラキーチン登場。
「男ってやつはね、何かの美に、つまり女性の身体なり、あるいは女性の身体のごく一部分なりにでさえぞっこん参ってしまったら、なんでも売り渡しちまうもんなんだ。」
「それはぼくもわかるよ」とアリョーシャ。「ついに本音を吐いちまったね!」
カテリーナとグルーシェニカの話。
8,「恥さらしな騒ぎ」
フョードル、「毒を食らわば皿までだ」と、修道院へカムバック。
「みんな、俺が帰ったと思っているらしいが、ほら、やってきたぜ!!」
神父たち、修道院を侮辱しまくる。「これだ!これだからな、偽善そのものだ!わけのわからないごたくを並べやがって!」
フョードル、イワンへ「この修道院の計画を立てたのはお前自身じゃないか。
自分でたきつけて、自分も賛成しておきながら、今になってなぜ怒ってるんだ?」
第1部3編「好色な男たち」目次とエピソード
1,「召使い部屋で」
グリゴーリイ、マルファの紹介
グリゴーリイに救われるフョードル。(突然襲ってくる精神的恐怖と道徳的戦慄のとき、身近な信頼できる人間が欲しいという異常な欲求が湧く。)
2,リザヴェータ・スメルジャーシチャヤ
リザヴェータの紹介。彼女とフョードルの子がスメルジャコフ?というエピソード。
3,熱心な心の告白―詩に寄せて
ミーチャがアリョーシャに、父とカーチャへの遣いを頼む。
「広すぎる人間の心!矛盾!」の叫び。詳細は↓
4,熱心な心の告白―異常な事件によせて
カーチャとミーチャとのエピソード前編。カーチャ、金を工面に家を訪れる話。
アリョーシャ「僕も兄さんと同じ階段にいるんです。」
5,熱心な心の告白―《まっさかさま》
カーチャとミーチャとのエピソード後編。婚約と3千ルーブルの横領。
「彼女は自分の善行を愛している、ホントはイワンが好き、イワンは振られた」とミーチャの分析
6,スメルジャコフ
スメルジャコフについて。てんかんと、お金に興味がないとのフョードルの信頼。短い章
7,論争
スメルジャコフの弁論
「山を動かそうとしても動かしてくれない神に疑念を抱くのは当然だ」
8,コニャックを飲みながら
珍しく冷静なフョードル。イワンとアリョーシャに、「神はいるか!」としつこく問う
イワンにからみ、アリョーシャをかわいがる。
女の口説き論から、ソフィヤの話(聖像をにつばをひっかけてやる!→ソフィヤ発作)
ソフィヤの話でアリョーシャも発作。「これは自分の母親のために…」
「僕の母親も、これの母親と同じだと思いますがね」イワン軽蔑を抑えきれずにつぶやく。
9,好色な男たち
ドミートリー乱入!
10,二人の女が同時に
アリョーシャ、グルーシェニカと初対面。
グルーシェニカとカテリーナとの対決!
11,もう一つ、台なしになった評判
アリョーシャ、ミーチャと再会。
さっきの対決を報告「あのとき泣いてくれた女が、今度は胸に短剣をぶすりか!」
修道院内での、長老制度への疑問。不和。
リーザからのラブレター。
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